電子書籍アニキ書評 vol.84 シャンタル・バーンズ著『瞬間モチベーション』(ダイヤモンド社)

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間川さんコラム用

こんにちは!電子書籍アニキこと間川清です。

 

さて前回までのコラムでは、読むべき本を絞り込むためには、3つのフィルターを基準にして本を選べばよいとした上で、3つ目のフィルターとして「手間」のフィルターを紹介し、翻訳本が「手間」のかかった本の代表例であることを解説しました。

今回は、翻訳本以外で「手間」のフィルターを使う方法を紹介します。

 

本をつくる上では様々な手間がかかっていますが、そのひとつには「宣伝広告の手間」というものもあります。

たとえば、新聞を見ると紙面の一番下の部分にたくさんの本の宣伝があることがわかるでしょう。
また、最近では電車内広告にビジネス書などの宣伝が掲載されていることがあります。

広告というのは、出版社にとって、とてもコストがかかる存在です。
詳しいことまではわかりませんが、新聞広告などは一回掲載するだけで何百万円という広告料がかかったりします。

そのような広告料をかけたにもかかわらず、本が売れないとしたら出版社は大赤字になります。
これは逆にいうと、出版社は、しっかりと力をいれてつくった売れそうな本に限って宣伝広告を出すということになります。

そうであるとすれば、しっかりと宣伝広告されている本は、出版社の「手間」フィルターで選別された良書である可能性が高い、といえるのです。

ただし、この「宣伝広告がされている」=良書、というフィルターには例外が多いのも事実です。
というのも、本の内容にかかわらず著者や出版社が、「とにかく売りたいので採算度外視で宣伝広告費をかける」ということもあるからです。
また、宣伝をすることが著者自身のPRを目的としているようなこともあります。

「宣伝広告がされている」という手間は、あくまでも参考程度に考えておくとよいかもしれません。

 


 

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シャンタル・バーンズ著『瞬間モチベーション』(ダイヤモンド社)

 さて今回紹介する一冊は「瞬間モチベーション」(ダイヤモンド社)です。

本書のタイトルからすると、本書は、一瞬でモチベーションを上げるための即効性のあるテクニックを教えてくれる本、というイメージをもつと思います。
しかし、残念ながら本書はそのような即効性のあるテクニックを教えてくれる本ではありません。
本書は、モチベーションを含むあらゆる行動の原因となる感情や思考の本質を学び、自分の内側から行動するための原動力を生み出す方法を教えてくれる本です。
理解したり、それを本当に実感したりするには少し時間がかかるかもしれませんが、思考や感情の根本をから変えてくれる一冊となるため、本書の教えを身につければその効果は絶大です。
また小手先のテクニックとは違い、すぐに効果がなくなってしまうということもなく、一生使える思考方法が学べます。
結果として、本書の教えを身につけることができれば、どのような状況にあっても、一瞬でモチベーションをあげることは可能になるでしょう。
この本の考え方にまったく触れたことのない人は戸惑うかもしれませんが、この本に書かれている思考方法は、表現の仕方は違っても多くの自己啓発書で重要な考え方として紹介されている内容です。

 

本書がもっとも言いたいことは、「すべての思考や感情は、外的な要因とは切り離すことができる」ということだと思います。

多くの人は、現時点の自分の思考や感情は、外的要因からつくられているという認識を持っています。
例えば、「仕事に行きたくない」、という感情があったとします。
ほとんどの人は、そのような感情が生み出されるのは、たとえば「仕事量が多すぎる」「上司が嫌なやつだ」「仕事がつまらない」といった、自分の外にある要因が原因であると考えます。

そのような考え方に固執している限り、仕事に対するモチベーションを上げることは難しいでしょう。
なぜなら、外部的要因のほとんどは自分でコントロールすることができないからです。

そうではなく、自分の思考や感情は、本来的には外部的要因とは関係がなく、自分が勝手に創り上げている思い込みにすぎないと気がつくことが大切です。
そして、自分が勝手に創り上げている思い込みにすぎないのであれば、逆にそれを自分でコントロールすることもできるのです。

たとえば、「仕事量が多すぎる」から「仕事に行きたくない」という感情が起きている場合。
そんな場合でも、自分と同じような立場の従業員で同じ仕事量を抱えながら、前向きに仕事をしている人はいるでしょう。
ということは、「仕事量が多い」という外的要因は、「仕事に行きたくない」という感情と必然的に結びついているわけではなく、自分が勝手に結びつけているだけなのです。
そうであれば、外的要因と自分の感情を切り離すことも可能でしょう。
その上で、いかにすれば自分のモチベーションをあげられるかを考え実践すればいいのです。

これが本書を読んで私が考えたモチベーションアップの思考法です。
この思考法は、モチベーションアップだけでなく、感情に関するあらゆる状況で使える思考法です。

自分の感情をコントロールできない人、周囲の状況の影響をすぐに受けてしまう人などにオススメの一冊です。

 

本書の著者は、シャンタル・バーンズ氏。
若い起業家からCEOまでさまざまなビジネスパーソンにアドバイスを行っているリーダーシップ・コーチ、メンターで世界中の有名企業を指導しており、三度の来日経験もあるそうです。

本書には著者自身が経験した実例が豊富に言及されており、実践に基づく知恵が書かれていることがわかります。

 

本書の構成ですが、本書は全体で2部に分けられており、1部が4つの章で、2部が8つの章で成り立っています。

第1部のタイトルは「結果を出す人の考え方は何が違うのか?」というもので、結果を出せる人になるために必要な心構えの前提となる思考や感情についての基本的知識が書かれています。
位置づけ的には基礎編、総論編というような内容で、正しい心構えを持つために必要な心の仕組みを教えてくれる内容になっています。前述した外部的要因と感情の関係などが、具体例とともにわかりやすく解説されます。

第2部のタイトルは「結果を出す人になるための8つの方法」というもので、第1部の内容を踏まえて、結果を出す人になるための具体的な方法が書かれています。その8つの方法はそれぞれの章のタイトルに対応しており、以下のとおりとなっています。

 

5章 自分のなかの「常識」を捨てる

6章 忙しい自分と決別する

7章 成果の罠から抜け出す

8章 自信なんてつけなくていい

9章 古い自分を捨てる

10章 人間関係なんて怖くない

11章 直感を信じる勇気を持つ

12章 何度でも立ち直る力を手に入れる」

 

タイトルにあるとおり、これらの方法を身に着け実践することができれば、「結果を出す人」になることは簡単でしょう。
是非とも1部2部を通して読んで、「結果を出す人」のマインドを身につけてほしいと思います。

 

では以下で特に気になったポイントを紹介します。

 

「目標や野心を、自分の達成感や幸福感の条件にしてしまうと、私たちは、すでに自分が持っているものを取り去ってしまいます」

 

目標設定や野心を持つことは、モチベーションアップや成果を出す上で有効である、という話を聞いたことがある人は多いでしょう。これはそのとおりなのですが、目標設定をしたときにやってしまいがちな失敗があります。

それは、設定した目標や野心を「自分の達成感や幸福感の条件にしてしまうこと」です。

たとえば、会社において「売上を前年比2倍にする」という目標を立てたとします。
目標に向かって前向きな気持をもって努力しているときにはいいのですが、あまりに目標にこだわりすぎると、「売上を前年比2倍にさえできれば自分は幸せになれる」という思考が湧いてきます。
そしてその思考はさらに「売上を前年比2倍にできていない今の自分は不幸である」という考えにつながっていくのです。

このようになってしまうと、現在の自分の感情が乱されます。自分は不幸だ、という感情に囚われ、自分がすでに十分なものを持っていて幸せであるということを忘れてしまいます。
仕事に夢中になったばかりに家族をないがしろにし、仕事では成功したけど私生活はボロボロだったという成功者はたくさんいます。
「目標や野心を、自分の達成感や幸福感の条件にしてしまうと、私たちは、すでに自分が持っているものを取り去ってしま」うのです。

これは、外部的要因と自分の思考や感情を切り離す、という本書の教えを実践することができれば避けることできます。
「目標が達成できていない」という外部的要因が、自分の感情に影響を及ぼさないようにすればいいからです。

目標を立てることにはこのような落とし穴があるので注意が必要ですね。

 

以上本書の内容を紹介してきました。

本書の内容は、即興性のあるテクニックではなく、普遍的な思考や感情に関する話なので、その内容に多少戸惑いを感じるかもしれません。
しかし、本書に書かれていることは、人生のあらゆる場面に影響するとても大切な内容です。
少しずつでも問題ないので理解を深めるようにしてみましょう。

 

超訳アニキの言葉

「あなたの感情は、あなた自信が決めることができる」

 

自分を貫く

ブレンドン・バーチャード著『自分を貫く』

さて本書は、モチベーションに言及した本でしたが、原著タイトルに同じモチベーションという言葉が使われている本「自分を貫く」(原著タイトル『THE MOTIVATION MANIFESTO』)をヨミポで読める一冊としてオススメします。
この本は全米で発売前に5万5000部の予約が入ったという話題のベストセラー。
是非とも読んで中身を確かめて下さい。

 

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間川清 まがわ・きよし

 

日本の弁護士。埼玉出身。25歳で司法試験に合格。弁護士法人川越中央法律事務所を経営。

弁護士業務の傍ら、セミナー講師として 法律や仕事術に関して教えている。

著書に『5つの基礎と6つの応用技でマスターできるうまい謝罪』『そのかめはめ波は違法です!』

『1年後に夢をかなえる 仕事術』『「アレ」はなぜ合法なのか?』 ほか。

 

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