野田稔が伝授する「できる部下」を育成するリーダーの役割を果たす方法と4つの実例

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あなたは現在、会社でリーダー的な立場にいるけれどこんな悩みを抱えていませんか?

・仕事を教えているのに、部下の成果がなかなか上がらない
・叱咤激励しているけど、部下のモチベーションが上がらない
・チームの連携が上手く取れず、部下が個人プレーばかりに走ってしまう

これでは成果も上がらず、チーム全体の士気も下がる一方ですよね。
これが続くと、会社におけるあなた自身の評価にも大きく影響されてしまいかねません。

原因はいろいろあるかもしれませんが、あなたがリーダーとして部下の能力とやる気を高めるための「役割」を果たせていない可能性があります。

例えば、あなたは以下の5つの質問にすべて「YES」と答えられるでしょうか?

Q1.部下ひとりひとりの能力と意欲の度合いを認識していますか?

Q2.部下の適性を把握して、状況に応じて対応を変えていますか?

Q3.部下は「自分と同じではない」ことを心得ていますか?

Q4.部下の役割をそれぞれ明確にしていますか?

Q5.部下ひとりひとりの役割に合った期待をかけていますか?

いかがでしょう? どれかひとつでも「NO」と回答したのであれば、あなたの部下の育成方法に問題があるかもしれません。

部下の能力や意欲を高めて成果を上げていくには、あなたが、部下を育成する「リーダーの役割」を身につける必要があります。

あなたが、部下ひとりひとりの能力と意欲を見極め、適性を把握して対応を変える。
部下とコミュニケーションを取り「自分と同じではない」ことを心得た上で、役割をそれぞれ明確にしてその役割に合った期待をかけることが必要なのです。

 

これが部下を育成し、部下を伸ばすリーダーの役割なのです。

 

リーダーの役割をもう少し具体的に説明するためにひとつのポジションの例を挙げます。
それは「プロ野球の二軍監督」です。

なぜ一軍ではなく二軍の監督なのか。
端的に言うと、一軍監督に求められるのは「結果」ですが、二軍監督に求められるのは「育成力」です。

二軍監督は、二軍に多い「実力はあるはずなのに伸び悩む選手」や「気持ち低下気味のベテラン選手」の能力と意欲をいかに引き出し、高めるかが問われます。
なにより最終的には一軍で活躍してもらうことが二軍監督の使命ですから。

二軍チームを会社でのあなたのチームに置き換えて考えてみてください。

あなたの部下を二軍選手に置き換えてみたら、状況は変わりませんよね?
したがって、二軍監督による選手の育成方法は、会社において部下の育成にも生かすことが出来るのです。
それだけではなく、あなた自身がリーダーとしての役割を身につけることにもつながるのです!

 

二軍監督の育成法に沿って身につけるべきリーダーの役割を解説していくのが経営学者の野田稔氏。
ある大手企業で課長を務めていた時に、チーム内に部下の「育成」を担当するリーダーと「結果」を担当するリーダーを配属しさせました。
それらをプロ野球の二軍と一軍のような構造でチームをまとめあげ、成果を大きく上げました。

彼の経験とプロ野球選手の実例に沿って、伸び悩む部下を抱えるあなたに対して部下を育成し、リーダーとして果たすべき役割を伝授します。

部下の育成方法が面白いように身に付くメソッド、これは必見です!
では読み進めていきましょう!

 

はじめに
組織のリーダーは何を成すべきか?
未完の大器を覚醒させ、ベテランを甦らせる
一軍で学べないことが二軍で学べる

第1章 個人の適性を見極めるために
「準備ができているか?」を確かめる
適性や状況に応じて対応を変える
▶case1 小川淳司→青木宣親の場合
適性を見抜いて配置転換
―打撃力がアップしチーム成績も上昇
▶case2 高橋慶彦→今江敏晃の場合
内に閉じこもる選手に悩みを吹っ切るアクションを
―練習→好結果→自信の好循環
部下はどのタイプに属しているのか?
部下は決して「自分と同じではない」
▶case3 西村徳文→西岡剛の場合
個性派をキャプテンに抜擢
―リーダーシップを発揮して優勝の原動力に
期待をかければ、部下は応えようと努力する
役割を明確にし、役割に合った期待を与える
▶case4 岡田彰布→岸田護、平野佳寿の場合
不調の選手に新たな役割を与える
―別のポジションでチームに貢献
「義務的選択」で能力を引き出す

 

はじめに

組織のリーダーは何を成すべきか?

1990年代前半にバブルが弾けた日本は、「失われた20年」と言われる不況に今も苦しんでいます。トンネルの出口は霧に包まれて見えず、この数十年間で人々の価値観は大きく変わりました。

ちょうどバブル崩壊と同じ頃、一般企業に導入されたのが成果主義。一部の人が巨額の富を得る一方で、貧富の差は激しさを増すばかりです。

長引く不況と短期間で結果を求められる成果主義にはさまれ、日本人も日本企業も摩耗してしまいました。

若者が夢を見られず、パワハラを恐れる中年は部下に無関心となり、一体感の薄れた組織は徐々に内部崩壊し、外資と競うだけの体力、知力を失っていった。

不況やデフレという外的条件だけでなく、チームワークの喪失、個人の内在化と、ここ数十年の日本企業は負のスパイラルに陥っている気がしてなりません。

どうすれば、日本の企業はかつてのような競争力を取り戻すことができるのか。
今、組織のリーダーはどんな手を打つべきなのか。

そう考えていたときに辿りついたのが、プロ野球の二軍監督という職業でした。

スタープレイヤーが華々しい活躍を見せるプロ野球の一軍ではなく、まだ日の目を見ない若手や、力の衰えたベテランが多数を占める二軍。

ファーム(農場)と言われる組織を率いるのが、二軍監督です。

彼らの選手育成方法や組織統率の手腕を分析すると、日本企業が復活するためのヒントがゴロゴロ転がっていました。

現在、プロ野球の一軍を率いている監督を見渡してみてください。二軍監督出身者が実に目立ちます。

埼玉西武ライオンズの渡辺久信監督、オリックス・バファローズの岡田彰布監督、東京ヤクルトスワローズの小川淳司監督、福岡ソフトバンクホークスの秋山幸二監督がそうです。

渡辺監督は2008年、秋山監督は2011年にチームを日本一に導きました。岡田監督、小川監督もその手腕を評価されています。

また、千葉ロッテマリーンズを率いている西村徳文監督には二軍外野守備走塁コーチの経験があります。同球団で今季から一軍ヘッドコーチを務めている高橋慶彦さんは、昨季まで二軍監督でした。阪神タイガースの和田豊監督にも二軍で総合コーチを務めていた時期があります。

現在、プロ野球チームの一軍を率いている監督に二軍で指導経験を持つ人が多いのは、決して偶然ではないでしょう。

選手同様、指導者にとっても二軍は一軍に上がるためのステップアップの場所。もちろん、そんな意味合いもあると思います。

ただし、それだけではないはずです。

 

未完の大器を覚醒させ、ベテランを甦らせる

二軍には、指導者として学ぶべき要素が非常に多くあります。
伸び悩んでいるドラフト1位を、どうすれば覚醒に導くことができるのか。

やる気の見られない若手を、どうやって必死に練習させればいいのか。

年を重ねるにつれて力が衰え、気持ちが腐りかけているベテランをどうすれば復活させることができるのか。

チームに染みついた負け犬根性を、どうやって払拭させるのか。

一軍と二軍では、選手のメンタリティやモチベーションがまるで異なります。

かつて一流選手だった人にとって、監督と言えども二軍は抵抗感のある場所でしょう。誰もが一目置く一軍から、ファンもあまり注目しない二軍に突き落とされるわけですから。

でも、だからこそ、二軍は真のリーダーとなるための第一歩を踏み出せる場所。
かつての一流選手が指導者になるためには、頭の中の認知枠を変える必要があります。

長い年月をかけて築いてきたプライドを捨て、新しい役割に染まる。
ある意味、人生をリスタートするチャンスと言えます。

立場が変われば、人は生まれ変わらなければなりません。

一般社会と同じく、プロ野球の世界でもかつてのような鉄拳 制裁はできなくなっていると聞きます。

昔の監督は、「何をやっているんだ!」「黙ってバットを振っていろ!」と、殴ってでも練習させればよかった。

でも、今の監督はそういうわけにはいきません。選手を練習させ、能力をアップさせるため、あの手この手で指導しているわけです。

積み上げてきた自分の枠組に新たな要素を加え、両者を上手くミックスさせることで味に深みを出す。そうして自らを熟成させ、真のリーダーになるのです。

極言すれば、一軍で求められるのは結果のみ。いくらスタープレイヤーを輩出しても、優勝できなければ評価されないのが一軍監督です。

 

一軍で学べないことが二軍で学ぶことができる 

対して、二軍監督に求められるのは育成。
同じ監督でも、一軍と二軍では求められる役割が全く異なります。

二軍監督のほうが、一軍監督よりはるかにチャンスが多い。二軍監督を任された人は、ステップアップのチャンスだと考えるべきです。

一軍で決して学べないことを、二軍で学ぶことができる。
一軍で経験できないことを、二軍では経験することができる。

それらは、指導者にとって必要不可欠な要素です。二軍とは将来、一軍で名将になるための実地研修を行う場所なのです。

プロ野球の世界と異なり、一般企業には一軍と二軍の境界線が明確に引かれていません。それは、本人が意識しないと見えないものです。誰もが一軍のプレイヤーだと思いたいはずでしょうし、自分が二軍クラスだとはなかなか意識できません。

だからこそ、企業のマネジャーは二軍監督的な研修を意識的に行うことが求められます。
企業にとっても、二軍的な存在は必要不可欠。

若手が育たない組織は、絶対に伸びません。
中堅社員がやる気をなくせば、低モチベーションはウイルスのように組織全体に蔓延していきます。

企業のマネジャーは、二軍監督的な役割でそれらに対処していかなければならないのです。

結果を出すことはもちろん、若手の育成も求められる一般企業のマネジャーは、言わば一軍と二軍監督の役割を両方担っています。

自らプレイヤーの経験がある以上、一軍で結果を残す方法はある程度理解していると思います。

次は、二軍監督的な仕事、役割、その意義に目を向けてみてください。

あなた自身の成長、部下の育成法、組織のマネジメント術に、新たな光が差し込むはずです。

2012年8月
野田稔

 

第1章 個人の適性を見極めるために

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「準備ができているか?」を確かめる

リーダーシップのスタイルは、部下のレディネスによって変わっていくべきだとの考え方があります。当然プロ野球チームの監督にとっても同じで、まずはじめに大事になるのが選手それぞれのレディネスを見極めることです。

レディネスとは心理学の用語で、「準備ができている」という意味。ふたつの要素から構成されるのですが、そのひとつがアビリティ(能力)。

特定課題の遂行に関して、どれくらい知識や経験、スキル(技能)を持っているか。その程度が高、低で分かれます。

もうひとつがウィリングネス(意欲)。

特定課題の遂行に関して、どれくらいの自信、熱意、動機の強さを持っているか。この度合いに応じて、リーダーは指導の仕方を変える必要があります。

人は成長段階によって、レディネスの度合いを変化させていくものです。23ページの図を見てください。

レディネスは4段階に分類されます。
最初は、能力も意欲も低い状態。プロ野球選手では、新人です。

その次が、能力は低い一方、やる気だけは出てきた状態。この段階に来ると、努力を継続して行えるようになってきます。

しかし、そのまま放っておくと、能力は高くなるものの、逆に意欲が減退する状態になる。現状に満足してしまうのです。

プロ野球選手で言うと、高校では大好きな野球を一生懸命やってきたのに、プロに入ってお金をもらってちやほやされ始めた途端、野球そのものに対する動機が減退してしまう状態。これは、アンダーマイニング効果と言われるものです。

今まで好きでやってきたことが報酬に結びつくようになった瞬間、逆に内発的動機付けが下がってしまうのです。よく「趣味を仕事にしてはいけない」と言われますが、それにはこんな理由があります。気持ち的に冷めてしまって、一番難しい状態と言えます。

でも、この状態を越えると、解脱して能力も意欲も高い状態になるのです。

プロ野球チームの監督や一般組織のリーダーにとって、最大の職務は選手や部下の能力も意欲も高いところに導いてあげることです。

そのためには、動機モデルの見極めが必要になってきます。

 

適性や状況に応じて対応を変える

人は様々な要因に影響されて動機を持ちます。だから、それぞれの適性や状況に合わせてリーダーは対応を変えなければなりません。ときには褒め、期待をかけ、叱り、責任を与えてやる気にさせるわけです。

しかし、得てして監督やリーダーは、部下の動機について読み違えがち。「彼らも自分と同じ動機モデルを持っている」と勘違いしてしまう傾向にあります。

その点、多くの二軍監督を分析すると、選手それぞれの動機モデルを非常によく見極めているのがわかります。

「もしかしたら、二軍監督の役割はそれに尽きるのかもしれない」と思うくらい、選手がどうすれば意欲を持つようになるのか、その要因をよく見ています。

同じプロ野球選手と言えども、動機モデルは随分異なるものです。高校を卒業してプロ野球に入ったばかりの選手と、大学、社会人を経てプロに辿りついた選手では全く違います。確固たる地位を築いたベテランでも、中身はいろいろです。メジャーリーグを目指すのか、日本で戦い続けるのか—そこでも差は出てきます。

例えば、今季からミルウォーキー・ブルワーズで活躍している青木宣親選手(元東京ヤクルトスワローズ)は数字を追いかけるのが好きなようです。

一方、千葉ロッテマリーンズの今江敏晃選手のようにコツコツと内省的に努力する選手もいます。

ふたりに対する動機付けの方法は当然、変わってきます。

 

case01 小川淳司→青木宣親の場合

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適性を見抜いて配置転換
―打撃力がアップしチーム成績も上昇

2010年の東京ヤクルトスワローズは5月26日までに13勝32敗1分と借金を重ね、高田繁監督がシーズン途中で休養した。代わって、ヘッドコーチを務めていた小川淳司が監督代行としてチームの指揮を執ることになった。

前年に3位だったチームがシーズン序盤から最下位に沈んだ理由のひとつが、打線の不振だった。高田前監督は頻繁に打線の組み替えを行ったが、それが成果につながることはなかった。

小川がまず打った手は、中心打者の青木を1番打者に固定したことだ。2010年シーズン序盤、青木は主に3番を任されていたが、1番や4番を任されることもあった。

小川は本来なら青木に3番か4番を任せたいと考えていたが、あえてその気持ちを封印した。青木の「数字を追いかける選手」という特性を見抜いたからだ。

「青木はよくも悪くも、数字を追いかける選手。でも、ヒットを打つことでモチベーションが上がり、準備もしっかりして、それがチームの力になる。そういう意味ではチームとして一番確率が高く、貢献度も一番大きいので1番に固定した。他の選手の役割も明確になり、打線がひとつにまとまるので」

青木は最も能力を発揮しやすい1番に固定されて以降、ヒットを重ねていった。5月26日時点の打率は3割1厘だったが、シーズン終了時には3割5分8厘まで上げて3年ぶり3度目の首位打者を獲得した。

青木が出塁し、2番は送りバントや進塁打で青木を進め、クリーンアップがホームに還すというように、個々の役割が明確になった。

ヤクルト打線は前半戦の不振がウソのようにつながりを見せ、8月には10連勝を含む18勝8敗と大きく勝ち越し。最大19の借金を返済し、4位でシーズンを終えた。

小川が監督代行に就任して以降の成績は59勝36敗3分で勝率6割2分1厘。セ・リーグ優勝を果たした中日ドラゴンズの最終勝率5割6分を大きく上回る数字だった。

 

case02 高橋慶彦→今江敏晃の場合

内に閉じこもる選手に悩みを吹っ切るアクションを
―練習→好結果→自信の好循環

強打の遊撃手としてPL学園高校で活躍した今江敏晃は、2001年ドラフト3位で千葉ロッテマリーンズに入団した。

三塁手に転向した2004年6月、今江はプロ入り初本塁打を記録した。だが、この年にレギュラーの座をつかみかけたものの、ケガで戦線離脱となる。結局、このシーズンは41試合の出場に終わった。

高い潜在能力を持ちながら殻を破りきれない今江に、当時一軍走塁コーチを務めていた高橋慶彦は「幕張の海に行って叫んでこい」と言った。その意図について、高橋はこう説明している。

「扱っていて一番難しいのは、性格の中身が出てこない選手。そういう子には、『もっと弾けろよ』と言う。ゴリ(今江の愛称)は悩むタイプだから、『ええから、お前、悩んだってしょうがない』と言った」

内向的な今江は、高橋の叱咤が胸に響いたという。

「自分は考え込むタイプです。高橋さんに『幕張の海で叫べ』と言われたときは、ちょうどそういう気分でもありました。吹っ切っていけというイメージだったのでしょうね。高橋さんはいろいろな経験をされている方で、現役時代に大活躍したスーパースターです。いいことも悪いことも経験されているから、常にいいアドバイスをしてくれます。技術も心も両方です」

高橋のアドバイスを受けた今江は遮二無二練習し、2005年、サードのレギュラーとしてチーム最多の132試合に出場した。日本シリーズでは8打席連続安打の日本記録を更新し、MVPに輝いた。

悩む時間を練習にあてる→その成果で結果を出す→自信をつける、という好循環で今江はチームに欠かせない選手になった。

2012年シーズンからキャプテンを務めている。

 

部下はどのタイプに属しているのか?

小川監督は青木選手の、高橋コーチは今江選手の動機モデルを的確に見極め、それぞれに適した方法で能力を引き出しました。

繰り返しになりますが、監督やコーチは個々の選手に適したスタイルで指導する必要があります。

アメリカのエドガー・シャインという心理学者の提唱する考え方に、「キャリア・アンカー」というものがあります。

人が自らのキャリアを選択する際に最も大切にしていることや、どうしても失いたくないもの、これこそが働く源泉であるというものは、8パターンに分類できるというのです。

ひとつ目が技術者や職人タイプ。

自分の腕を磨き、コツコツと専門性を伸ばして、その専門性で認められたいと強く思っているタイプです。

次がゼネラルマネジャー(GM)タイプ。
人の上に立って、組織を動かして成果を出したいと考えるタイプです。

3番目がオートノミータイプ。
GMタイプとはまったく逆で、人に支配されたくないと同時に、人を支配したくもないという一匹狼的な人です。

4番目が安全志向。
安心できて、安定している環境の中で力を発揮できるタイプです。

このタイプについては興味深い話があります。ある会社が終身雇用制から成果主義に変えるという発表をしたのですが、発表直後に辞表を出した人がいるのです。変な話ですよね。

クビになるかどうかはまだわからないのに、不安定な環境が嫌で自分から辞めてしまった。つまり、最悪の事態を自ら引き起こしているわけです。

でも、不安定な状況にいるくらいなら、処遇が悪くても安定的な状況のほうに満足するタイプがいるのです。

これは、決して悪いことではありません。
5番目が起業家タイプ。

たとえリスクをおかしてでも、能力や意欲を活かしていきたいと考えるタイプです。自分自身で事業を立ち上げる人が多くいます。

6番目が奉仕型で、僧侶や医師、看護師に多いタイプ。
人に奉仕し、助けることで「ありがとう」と言われたい人です。

7番目がチャレンジャータイプ。

とにかく、人のやっていないことに挑戦したい人です。これは「ピュアチャレンジ」と言われますが、このタイプの人はチャレンジに特別な理由を求めません。

例に挙げるなら、冒険家です。イギリス人の冒険家、ジョージ・マロリーは「なぜエベレストに登るのか」という質問に対し、「そこに山があるから登る」と答えました。

これはまさにチャレンジャーのセリフで、金儲けしようなどとまったく考えていないタイプです。

ちなみに、チャレンジャータイプと奉仕タイプが職業を転換させると大変なことになります。

例えば、チャレンジャータイプの外科医を想像してみてください。「前例のない箇所だから、とりあえず切ってみよう」では、危なくて仕方がない。やはり、人の適性とその使い方はすごく大切です。

最後が、ワークライフバランスを重視し、自分の生活を大切にしながら働きたいというタイプ。これは「21世紀型」と言われています。

このように、人が働く動機を求める要素は8パターンに分かれます。

 

部下は決して「自分と同じではない」

でも、先ほども言いましたが、リーダーは部下が自分と同じ発想をしていると考えがち。自分がGMタイプの場合、部下も同じだと考えて、そこの部分で動機付けしようとするのです。

ところが、部下は人の上に立ちたいわけではなく、専門性を磨きたいと思っている場合もある。それでは、上司も部下も不幸になってしまいます。

上司は管理職に昇進させた部下に対し、「出世させてやったのに、なんで不満げなんだ」と不満を抱きます。

一方で部下は、「人の上に立つ管理職ではなく、もう少し専門の仕事を続けたかった」と配置転換に納得できないわけです。

実は、私は野村総合研究所に勤務していた頃に、そんな経験をしたことがあります。

私は自立志向&技術者タイプなのですが、GMタイプの上司からマネジャーに配置転換されました。上司は「よかったな。これで一人前だ。もう、コンサルタントの仕事なんかしないで、マネジメントに徹しろ」とすごく喜んでくれました。

でも、私はマネジメントなんて嫌で嫌で仕方がなかった。とにかくコンサルタントをやりたかった。

だから、会社を辞めました。この会社にいたら、マネジメントコースに一直線だと思ったから、辞めるしかなかった。

以上は私自身の例ですが、リーダーが部下をやる気にさせ、能力を発揮させるには、タイプをしっかり見極めなければならないのです。

「キャリア・アンカー」の観点から言うと、2010年に千葉ロッテマリーンズの監督に就任した西村徳文さんが西岡剛選手をキャプテンに任命したのは見事だったと思います

 

case03 西村徳文→西岡剛の場合

個性派をキャプテンに抜擢
―リーダーシップを発揮して優勝の原動力に

2010年にロッテの監督に就任した西村は、西岡(現ミネソタ・ツインズ)をキャプテンに指名した。  

2002年ドラフト1巡目で大阪桐蔭高校から入団した西岡はプロ入り2年目にスイッチヒッターに転向し、翌年遊撃手としてベストナイン、二塁手としてゴールデングラブ賞に輝くなど類たぐい希ま れな才能を持つ選手だ。

その一方、金髪に染めたり、コーンロウのパーマをかけるなど、派手で軽いイメージで語られることも少なくなかった。2009年には成績不振のボビー・バレンタイン監督に解任を求めたファンと対立し、バッシングを受けたこともある。

だが、西岡を入団時から知る西村は、彼の性格をよく理解していた。西岡をキャプテンに指名した理由について、自著『和のちから』でこう明かしている。

「西岡のことは入団直後から見ていますが、彼はとても真面目で、純粋で、また、チーム全体のことも考えられる責任感があります。(中略)自分の考えをしっかりと言葉で伝える能力がある西岡には、チームの方向性を示してくれるリーダーシップもあると信じていました」

春季キャンプ初日、西岡は髪をバッサリと切り、黒く染めて現れた。

前年までのロッテは練習時の服装がバラバラで、シャツをズボンの中に入れない選手もいれば、帽子をかぶっていない選手もいた。西村は監督就任時に、練習時の服装を統一し、気持ちもひとつにして優勝という同じ目標に向かっていきたいという趣旨の発言をしていた。キャプテンに就任した西岡は、率先して監督の意向を体現したのだ。

使命感を覚えた西岡はこの年、シーズンを通じてチームを引っ張った。チーム全体に気配りし、試合中は積極的に声を出した。

その姿勢はプレーにも好影響を及ぼし、史上4人目となるスイッチヒッターでの首位打者を獲得する。リーグ最多の年間206 安打、日本最高となるシーズン27回の猛打賞をマークし、チームをクライマックスシリーズと日本シリーズ出場へ導いた。

3勝2敗1分で迎えた中日ドラゴンズとの日本シリーズ第7戦。すでに翌シーズンからのメジャーリーグ挑戦を表明していた西岡に対し、西村は試合前にこんな言葉をかけた。

「ここまで引っ張ってくれたのだから、日本一を手土産に胸を張ってメジャーに行ったらどうだ」

延長12回表にロッテが1点を勝ち越し、その裏の二死。ショートライナーでウイニングボールをつかんだ直後、西岡はグラウンドにうつ伏せたまま、しばらく動かず歓喜の喜びをかみしめた。

キャプテンの西岡がチームを牽引し、西村は就任1年目にしてチームを日本一に導いてみせた。

 

期待をかければ、部下は応えようと努力する

西村監督が西岡選手をキャプテンに任命したのは、まさに状況対応リーダーシップそのもののパターンだと思います。

西岡選手は能力がすごく高い一方、目立ちたがり屋でチャラチャラしたところがありました。ただ元来はマジメな性格で、責任を与えてリーダーとして自覚させたことですぐにその役割に染めました。

西村監督は、西岡選手への動機付けが非常に上手かったと思います。
これは教育心理学の言葉で、ピグマリオン効果と言います。

リーダーが高い期待を部下に与えると、それに応えようと人は努力する。そうすると、高い業績が出ます。

リーダーはさらに高い期待をかけ、部下は努力を続け、それが素晴らしい業績につながるという好循環が起きる。これがピグマリオン効果です。

ピグマリオン効果はもともと、子どもたちへの実験から生まれた学習理論です。

親や先生から期待を受けた子どもはそれに応えようと努力するので、成績が上がっていきます。
これは、大人にも通用する理論です。

特に西岡選手のように派手で目立ちたがり屋には、適切な期待を与えることでそれに応えようとする努力を引き出すことができます。

ちなみにピグマリオンとは、ギリシャ神話に出てくる想像上の王様のことです。王様であると同時に、天才彫刻家でした。

ピグマリオンは結婚相手として理想の女性を探していましたが、なかなか見つからなかった。そこで、自分で彫像を作りました。その出来がすごくよくて、ピグマリオンはその彫像に恋をしてしまった。

その彫像に対し、「お前はこんなに綺麗なのだから、いつか必ず人間になるのだ」と高い期待をかけたほどでした。

その姿を見た神様がピグマリオンを憐れに感じ、その彫像を人間に変えてくれて、ふたりは結婚したというエピソードですね。

これは、若干危なっかしい話です。
そこから転じた理論なのですが、期待の効果はすごく高いという話です。

二軍監督型の指導者は、ピグマリオン効果を効果的に使っています。期待を言葉に表すのが上手いと思います。

期待の与え方には様々あるのですが、マラソンの小出義雄監督は高橋尚子選手にこんな方法を使っていたそうです。

小出監督は高橋選手に、「好きなようにやっていいんだよ」と言いました。小出監督は信頼や期待を高橋選手に与えていたわけです。でも、監督の期待に応えようとした高橋選手は、いろいろと考えた末に、小出監督の言う通りにやろうとしたというのです。結果はみなさんご存知の通り、オリンピックでの金メダル獲得となったわけです。

これは日本人的なのですが、非常におもしろい心理状況だと感じます。
小出監督は高橋選手に上手く期待を与えていると思いました。

 

役割を明確にし、役割に合った期待を与える

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人に動機を与える上で、大切なのが役割を明確にすることです。
役割を明確にし、その役割に対する期待を与えて、一点集中させていくことがすごく重要になります。

逆に一番いけないのが、あれもこれもと求めて、その人の役割が何だかわからないようにしてしまうことです。

おもしろいことに、日本人は自発的選択よりも義務的選択をすることが多い。これは日本人だけでなく、東アジアの人に特徴的な性格のようです。

自分が「好きだから」と選択するよりも、どれを選べば社会的に正しいかを考えて選ぶ傾向があります。

これは、いい、悪いという話ではなく、性格の問題です。
自分で選ぶことが行き過ぎると、組織はバラバラになります。

例えば、イタリアの会社で組織がバラバラになることが多いのは、みんなが自発的選択をするからと聞きます。しかし、自発的選択がいいのか、義務的選択が悪いのかという問題ではありません。

野球のピッチャーは先発とリリーフに分かれていますが、これもどちらがいい、悪いという話ではないと思います。

おそらく、多くのピッチャーは先発がいいのか、リリーフがいいのかという選択を自分ではしていないと想像します。

監督から「お前はリリーフに向いている」と言われたら、組織のために喜んでその役割を全うしようとする。「本当は先発したいのに……」という自発的選択は、おそらくないのではないでしょうか。

その日本人的傾向に上手く合わせているのが、オリックス・バファローズの岡田彰布監督が岸田護投手、平野佳寿投手をリリーフとして花開かせた起用法です。

 

case04 岡田彰布→岸田護、平野佳寿の場合

不調の選手に新たな役割を与える
―別のポジションでチームに貢献

岸田護は2005年の大学・社会人ドラフト3巡目でNTT西日本からオリックスに入団した。4年目の2009年に開幕ローテーション入りすると、自身初のふたケタ勝利を飾った。

しかし、翌年は精彩を欠く。5月3日の福岡ソフトバンクホークス戦まで2勝4敗、防御率4・44と打ち込まれた。

そこで岡田監督は、5月12日から始まった交流戦初戦のヤクルト戦から岸田をセットアッパーとして起用した。これは、もともと温めていた構想だった。

監督に就任した2010年の春季キャンプでブルペン投球を見て、キレのあるストレートと縦に落ちるスライダー、チェンジアップを武器にする岸田にリリーフ投手の適性を感じていたのだ。

岡田は2011年シーズンから岸田をクローザーとして起用しようと考えていたが、彼を再生させるべく、計画を1年前倒しにした。

岸田は5月12日のヤクルト戦で同点の9回から登板し、相手打線を3人で抑えた。チームが10回裏に勝ち越し、岸田に白星がついた。

クローザーのジョン・レスターが不振に陥ると、岡田は6月から岸田にこの役割を任せた。岸田はリーグ6位の12セーブをマークし、シーズン終盤までクライマックスシリーズ進出を争ったオリックスのブルペンに欠かせない存在になった。

岡田はまた、平野も役割を変えることで復活させた。

京都産業大学から2005年ドラフトの希望枠でオリックスに入団した平野は、1年目から先発ローテーションに定着した。2006年には7勝、翌年は8勝とまずまずの成績を残した。

しかし、2008年は右ヒジを負傷し、登板機会なしに終わる。翌年は3勝12敗と大きく負け越した。

岡田は平野を再生させるため、2010年からセットアッパーに配置転換した。この年の平野は150キロを超えるストレート、落差の大きなフォーク、鋭く曲がるスライダーを武器にチーム最多の63試合に登板した。32ホールド、防御率1・67、奪三振はリリーフとしてリーグ最多の101と自身最高のシーズンをすごした。

岡田に新たな役割を与えられたことで、岸田と平野は輝きを取り戻した。ふたりを配置転換させた理由について、岡田はこう話している。

「成績が悪い者は環境を変えてやったほうがいい。同じ役割で頑張れと言うのもわかるけど、なかなか難しいわね。配置転換は小さいことだけど、小さいことが一番大きいかもわからん。積み重ねになってくるわけだから」

 

「義務的選択」で能力を引き出す

岡田監督に新たな役割を与えられたことで、岸田投手と平野投手は復活することができました。先発からリリーフに回り、役割が明確になったことで、本来持っていた能力を存分に発揮できたのだと思います。

ピッチャーの中には、「監督やコーチに言われたところで投げるだけ」と話す人が多いみたいですね。プロだから当たり前と言えば当たり前なことですが、これは本音だと思います。

自発的発想をする人は「何らかの要因で自発的選択を押し殺している」と判断するかもしれませんが、これは自発的選択の罠にはまっていると言えるかもしれません。義務的選択が何の苦でもないどころか、むしろ喜びに感じる人がいるのです。

だから、監督やマネジャーはそこを勘違いしてはいけません。

現在、新入社員の面接では、「あなたは弊社で何をしたいのですか?」とよく聞かれます。就活生は聞かれた以上、答えなければならないから、「私は御社に入ったら、こんなことをやって……」と回答します。でも本音では、その会社に入ることさえできれば、何でもいいと考える人が8割くらいいると思います。

これは多くの場合、会社側が自発的選択の罠にはまっているのです。本来はまず、「あなたは弊社に入ったら何かやりたいことがありますか?」と聞いてあげるべき。就活生は、「正直、特にないです。ただ、御社に入れれば、私はきっと何かの役に立てる気がします」という義務的選択でいいのです。

大事なのは、会社側がそれを認めてあげることです。
逆に、自発的選択が顕著な人は、すごく強い。

例えば、ニューヨーク・ヤンキースのイチロー選手は自分のやりたいことが明確です。

オリックスに在籍していた頃、打順が1番から4番に変わったことがありました。それが、シアトル・マリナーズに移籍するきっかけのひとつだったと思います。イチロー選手はきっと、4番を打つのが嫌だったのでしょう。彼は本来、1番打者なのですから。

マリナーズに移籍した理由のひとつが、1番打者が空いていたからというものでした。イチロー選手はチームにどんな選手がいるかを調べて、トップバッター不在に悩むマリナーズを選択したということです。

しかも、当時のマリナーズは自分の力によってリーグ優勝に導ける可能性のあるチームでした。彼は間違いなく、完全な自発的選択型の人。

逆に言えば、イチロー選手のような人には義務的選択を強し いてはいけません。
本来は1番打者だから、チームの都合で「4番を打ってくれ」ということには耐えられない。

これは人の志向性だから、リーダーと言えども触れてはいけないのです。

 

第1章のポイント

◎「準備ができているか?」を確かめる
◎適性や状況に応じて対応を変える
◎部下はどのタイプに属しているのかを知る
◎部下は決して「自分と同じではない」と心得る
◎役割を明確にし、役割に合った期待を与える
◎「義務的選択」で能力を引き出す

野田稔著 『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』より抜粋

 

【書籍紹介~目次】

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『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』

 

はじめに
組織のリーダーは何を成すべきか?
未完の大器を覚醒させ、ベテランを甦らせる
一軍で学べないことが二軍で学べる

第1章 個人の適性を見極めるために
「準備ができているか?」を確かめる
適性や状況に応じて対応を変える
 ▶case1 小川淳司→青木宣親の場合
 適性を見抜いて配置転換
 ―打撃力がアップしチーム成績も上昇
 ▶case2 高橋慶彦→今江敏晃の場合
 内に閉じこもる選手に悩みを吹っ切るアクションを
 ―練習→好結果→自信の好循環
部下はどのタイプに属しているのか?
部下は決して「自分と同じではない」
 ▶case3 西村徳文→西岡剛の場合
 個性派をキャプテンに抜擢
 ―リーダーシップを発揮して優勝の原動力に
期待をかければ、部下は応えようと努力する
役割を明確にし、役割に合った期待を与える
 ▶case4 岡田彰布→岸田護、平野佳寿の場合
 不調の選手に新たな役割を与える
 ―別のポジションでチームに貢献
「義務的選択」で能力を引き出す

第2章 性格に応じて指導法を変える
二軍のグラウンドにはびこる学習性無力感
「愛情としての怒り」をどう活用するか?
 ▶case5 高橋慶彦→西岡剛の場合
 負けず嫌いの選手を強い言葉で刺激
 ―眠っていた闘争心に火をつけてレギュラー獲得
 ▶case6 渡辺久信→アレックス・グラマンの場合
 外国人も特別視せずに激しく叱咤
 ―守護神として日本一に貢献
「怒り」「義憤」―緊張系の手法を使う方法
人の成長は右肩上がりでは続かない
大事なのは足踏みの時期に何をするのか
 ▶case7 梨田昌孝→武田久の場合
 失敗続きの守護神を「10日間限定」で二軍に
 ―一軍復帰後にはかつての輝きを取り戻した
行動を変えるきっかけを与える
 ▶case8 大森剛→巨人二軍選手の場合
 月4回のカウンセリング
 ―自身の性格を知り、強さを身につける
行動を変えると認知行動が変わる

第3章 力の落ちたベテランを再生させる ─
学習性無力感の先にある絶望感
目標を引き下げることでベテランを甦らせる
 ▶case9 松永浩典の場合
 左打者専門のワンポイントに起用
 ―コントロールが改善されチームの戦力に
 ▶case10 前田智徳の場合
 孤高の大打者は足の故障で代打に専念
 ―抜群の集中力と技術で終盤の切り札に!
力の落ちたベテランを再生する方法
力はあるのに意欲をなくした人に必要なこと
 ▶case11 渡辺久信→西口文也の場合
 不調のベテランを二軍に降格
 ―ウェイトトレを始めてローテーションに復帰
現実を直視させ、同時に希望を与える
結果重視では、継続的な努力は引き出せない
 ▶case12 渡辺久信→高山久の場合
 黙々と努力を続ける姿を認めて抜擢
 ―監督の期待に応えてレギュラーに
誰のための努力か、を理解させる

第4章 伸び悩む若手をはばたかせる ─
プロ野球に入ったことで満足する選手たち
 ▶case13 川相昌弘→堂上直倫の場合
 スター候補生を試合で起用せず冷遇
 ―本気で練習に取り組み一軍に昇格
「天国の疑似体験」が自信を生む
 ▶case14 岡田彰布→T―岡田の場合
 期待の若き大砲を辛抱強くスタメン起用
 ―不調もケガも乗り越え本塁打王を獲得
 ▶case15 川相昌弘→藤村大介の場合
 ドラフト1位選手に基礎練習を強制
 ―基本の大切さを知りレギュラー獲得
型にはめることの先に自主性がある
「間違った努力」にどう対処するか
 ▶case16 川相昌弘→大田泰示の場合
 打撃改造も結果が伴わず低迷
 ―「遠回りも必要」と、成長を待つ
短期の成果を犠牲にして継続的なモチベーションを得る

第5章 欠点ではなく長所を見よ
短所を消すよりもすでに持っている能力を活かす
 ▶case17 小川淳司→畠山和洋の場合
 打撃力を活かすために外野で起用
 ―レフトでポジションをつかみ4番に成長
長所に目を向けて能力を引き出す
能力を発揮しやすい場所で起用する
 ▶case18 高橋慶彦→岡田幸文の場合
 俊足を見込んで1番打者として英才教育
 ―役割を自覚し、長所を伸ばして優勝に貢献
今、求められているのはプロフェッショナル

第6章 育成と結果を両立させる ─
健全な現実逃避も時には「あり」
物語を通じてコンセプトや思いを理解させる
 ▶case19 高橋慶彦→二軍若手選手の場合
 二軍選手に「勝つ方法」を教え込む
 ―一軍に昇格して日本一に貢献
仮想体験を積み重ねていいイメージを作る
 ▶case20 栗山英樹→西川遥輝の場合
 一軍に昇格した若手を代打で起用
 ―プロ初ホームランで期待に応える
イメージできない者にマネジメントはできない

第7章 相手に応じた引き出しを作る ─
個性的なメンバーをどうやって束ねるか
同化すればするほど変化への対応が弱まる
 ▶case21 小川淳司の場合
 二軍コーチ、スカウトを経験
 ―「意見を聞くこと」の大切さを知り長期的視野を獲得
自分を理解して初めて相手のことがわかる
意味がわからなければ言い方を変える
 ▶case22 渡辺久信の場合
 言葉の通じない選手に自ら手本を示すためにプレー
 ―レベルの落ちる選手にも通じる方法を会得
相手を見て表現方法や伝え方を変える

第8章 「怒らない」「命令しない」マネジメント
 ▶case23 中竹竜二の場合
組織の成長と状況に合わせて、指導方法も変化する
名監督の後の監督は「私しかいない」
周囲の大反対の末にキャプテン就任
「何しにきたの?」からのスタート
スランプに陥った選手にどう接するか?
100人いれば100通りのストーリーがある

おわりに
リーダーシップの役割分担を考える
人を育てる喜びが人間的に成長させる
アウェイでの体験は必需品
人材の育成はすべて「守」「破」「離」にある
人は段階を踏みながら成長する

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